タッシリの男
東郷青児
東郷75歳の作、男性を描いた希少なスケッチである。モデルはサハラ砂漠の遊牧民・トゥアレグ族だと思われる。遺跡で知られるアルジェリア南東部のタッシリ・ナジェールで、東郷は彼らと10日ほど生活を共にしたという。東郷がアフリカに魅せられたきっかけは、1969年にフランスで文芸勲章を受けた後、足を伸ばしたモロッコで受けたカルチャー・ショックであった。当時、欧米の諸都市が東京と似通ってきたことを物足りなく感じていた東郷は、アフリカの長い歴史と、人々の暮らしを彩る強烈な色彩に、エキゾチックな興味をかきたてられた。そして、その後も北アフリカ諸国を訪れ、とりわけ砂漠の遊牧民の身軽な暮らしぶりに憧れをいだくようになった。
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