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【コレクション 】11月の「今月の一品」を公開しました

2022.11.01

1940年頃、水墨・和紙、32.5×34cm

『かぼちゃ』

東郷青児

損保ジャパンの前身・東京火災の社長であった南莞爾が東郷に描かせた水墨画である。南は書画骨董に造詣が深く、東京火災の印刷物のデザインに東郷青児を起用した。東郷の回想によれば「御病中、突然、かぼちゃの絵を描いてくれと云われ、日本紙に描きなれない水墨でかぼちゃを描き高円寺のお宅に届けたことがあった。/その後、まもなくなくなられたのだが、なぜ、唐突にかぼちゃの絵を私に描けと云われたのか、今だに解らないのである。」(東郷青児筆「かぼちゃの絵」『南莞爾追悼録』1968年、181頁)。南瓜や茄子、冬瓜など丸みを帯びた野菜は、西洋的な静物画と東洋の文人精神の双方に興味を持つ岸田劉生などの画家たちも描いたモチーフである。

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