お知らせ

【コレクション 】3月の「今月の一品」を公開しました

2021.03.01

1915年、油彩・キャンヴァス、153×75.4cm

コントラバスを弾く

東郷青児

モデルはコントラバス奏者の原田潤である。東郷は後に原田の妻となる青鞜社の安田皐月の店で原田を知り、原田を介して作曲家の山田耕筰を知った。浅草オペラにも夢中だった東郷は、山田の主催する東京フィルハーモニーの練習所に出入りし、音楽・舞台・美術を融合させる欧州の新しい芸術の薫陶を受けた。練習所の一隅で描いた油絵に、東郷は音楽と動きを表そうとしたという。1915年9月、東郷は山田の勧めで初個展「東郷青児個人展覧会」(日比谷美術館)を開き、本作品を含む21点を発表した。大胆なデフォルメはまだ目新しく、「立体派」「未来派」など、日本に紹介され始めたばかりの欧州の前衛運動と呼び名とともに新聞記事で取り上げられた。

そのほかの「コレクション」はこちら

Follow us