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【コレクション 】6月の「今月の一品」を公開しました

2022.06.02

誠文堂〈誠文堂十銭文庫〉、1930年9月12日

『洋画の描き方/洋画の鑑賞』

東郷青児・著

小振りな三五判で本文が105頁。巻末に「誠文堂十銭文庫第一期刊行書目」とありスポーツ、趣味、教養、生活の入門シリーズ30冊のうちの1冊である。その書目と本書の扉、奥付の書名は「洋画の鑑賞」だが、なぜか背表紙と表紙には「洋画の描き方」と刷られている。文庫の企画に沿って「洋画の鑑賞」の執筆を東郷に依頼したところ画家目線の制作指南が出来あがり、急きょカバーだけ内容に合わせたのかもしれない。東郷自身は「展覧会の洋画を見るものが、洋画はどうして描かれたかを理解し得る」趣旨で書いたと述べている。西洋絵画のものの見方や画材の扱い方、写生、色相、陰影、博物館見学の勧め等々、留学経験を活かした実践的な解説書になっている。

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